「有明海の海苔」漁場視察研修(R5.11.28)レポート③

2024年 1月 9日
  • ~使命に燃える海苔師~
    海苔師は減ってはいないという。所得もそれなりにあって収穫期にはアルバイトも全国各地からやってくる。収穫は夜なので大変なことは聞かなくてもわかるのだが、それでも脈々と海苔師の伝統が引き継がれ、世代交代も順調なのは筑後川や有明海がもたらす恵の恩恵であると思う。出会った人、広々とした風景、風や香りを感じるだけでそれが理解できるのが不思議なくらいである。普段何気なく食する「海苔」ではあるが、これらに触れることでその海苔師たちの労をねぎらう思いがわいてくるのは、私がこの空気感に体が順応したことを意味している。
    秋田のお米と同じように種を植え付け、育て、収穫し、そして我々の食卓まで届く一連の労を感じながら食することで、おいしさも格別になるのであろう。そして海苔師たちも、おいしく食べる人々の顔を思い浮かべながら、雨の日も風の日も夜であっても働く意欲が湧き、生産する者、食する者双方の喜びを使命と思い燃えている姿が自然に思い浮かぶのである。
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